03
裁判所の世界【庭】は、船だ。時空間をふわふわと漂う船。個室や図書室、事務室会議室、裁判長室、視聴覚室などなど沢山の部屋がある。個室は1人一部屋。今のところの裁判所は人員が100人にも満たない。部屋数はまだ余っているくらいであった。わたしの部屋は結構奥の方にあり、行き来が少し面倒だけれど静かであるのが良い。
今日は仕事が1日オフの日である。つまりは。
「なーくんなーくんあーそびーましょーー」
「はいはい」
いつも通りわたしに朝ごはんを作りに来てくれたなーくんが、この展開は予想していたとばかりに、飛びつきにいったわたしを支えて撫で撫でしてくれる。きゃーやったー。
「なーくんなーくん、なにかしよう」
「その前に朝ごはんねー、レウ、ご飯用意しないとなんも食べないんだからー」
だってお腹あまり空きませんもの。わたしはどうやら胃が小さいらしく、少し食べただけでお腹が溜まるし、1日1食でも生きていける超少食人間だ。と思ってる。がどうやら違うらしく、1日1食を1週間続けた結果ぶっ倒れた過去をもつわたしは毎朝なーくんのご飯を食べているのですます。なーくん曰く、お腹が空くという機能だけ極端に低いわたしは、少しでもいいから1日3食食べないとまた倒れるだろうとのこと。なーくんがわたしをよくわかってくれてて嬉しさ満点です。
「朝ごはーん!」
「今日はー、コーンポタージュと、卵サンドだよ」
「さんどー!」
なーくんがキッチンに入り、わたしはキッチンがよく見えるリビングのソファに座り足をぶらぶらさせる。
「そーだ、昨日トキくんにねー、」
「おー、トキくん」
「あした3人で遊ぼうぜっていったらすんごい嫌悪な目で見られたー」
「いやぁ、トキくん通常運転だねー、結局トキくんは今日一緒じゃないの?」
「それが、トキくんはトキくんの仕事があったみたいでー、つまんなーいーぶー」
「ははっそれは残念」
笑ったなーくんはとってもかわいいですよ。てかなーくんはいわゆる美形ですよ。まつげ長いし肌は白で髪もろくに手入れしてないのにサラサラだし、スタイルいいし。じいいとなーくんを見てると、なーくんはすぐわたしに気づくのだ。
「なーに?レウ」
ほらね!
「なーくんはトキくん好きー?」
「面白いからね~」
「んんんん、やっぱ二人はくっつけば面白いと思うんだ」
「まーたそれ言うー」
いやいやだって。面白そうじゃないですか。トキくんもトキくんで、実はちょっと美形なのですよ。仏頂面のせいで若干わかりにくいけど、明らかに顔は整っている方。トキくんはなーくんぞっこんだし、なーくんもトキくんが好きなら
「これはラヴラヴになるしかないのではないかね!!」
「レウー、朝ごはん出来たよー」
「!わあい!!」
美味しそうな匂い!!なーくん大好き!
「いただきます」
もぐもぐと卵サンドを食している間、なーくんは本を読んでいる。なんかたくさん文字が羅列してるやつ。と、急になーくんがこちらを見上げたので、わたしは卵サンドを頬張りながら首をかしげた。
「ふぁーふぅん?」
「食べながら喋らないの」
はあい。もぐもぐごきゅん。
「なんか変?」
「いや……、レウはさ、どれくらい本気でさっきのことを言ってるのかと」
さっきの?さっきの……さっき……
……ラヴラヴ??
「十割で本気だけど……」
「心の底から本気なんだねー」
コーンポタージュを飲みながらまた首をかしげる。
「…………だめ?」
「いやぁ、トキくんは確かに面白いけど、ていうか、それ以前に、レウは俺と付き合ってると思うんだけどなーて」
「うん、大好きだよなーくん」
「なるほど、」
うんうんとうなづいたなーくんは、また文庫に目を移した。
「えーなに、なになに、全くわかんないよなーくーん」
「いいのいいの、レウに自覚があるならそれで」
「んんん??」
なぜだか、なーくんが嬉しそうだ。何故だろう。んんん?まぁ、うーん、いいや。何故ならなーくん嬉しそうだから。なーくんが嬉しいならわたしもうれしいのだ!!
「レウ、そういえば、トキくんも好きだけど、レウも好きだからね?」
「うん知ってる!」
そっか。となーくんが笑った。ひひ、好きな人が笑ってるってこんなに嬉しいことなんだよ。トキくんもいつか笑えばいいのになぁ!
「ごちそうさまでした!」
「お粗末様」
さて、今日はなーくんとなにしよう!楽しい楽しい1日に、きっとなるはずだよねっ!